“普通じゃない”ことの美しさ
僕はこれまでに、たくさんの個人事業主や経営者の方にお会いしてきました。そのほとんどの方に対して「普通じゃない」という印象を持っています。言ってること、やってること、考え方。それらが“みんな”とは違うから、その状態を指して「普通じゃない」と感じます。
そもそも“普通”って何でしょうか?日常会話でも「普通だったら」とか「普通はこうする」ってフレーズをよく耳にします。意味合いとしては、常識的なこと、一般的な考え、珍しくない、ありふれてる、大多数と同じであること…そんなところでしょうか。
でも僕は、そういった“普通”に魅力を感じることがありません。だからこそ「普通じゃない」方に出会うとすごく嬉しくなります。その他大勢に迎合せず、“自分”を表現しているその姿は、とても美しいし、素敵だなと思います。
“普通じゃない”を背負う葛藤
きっと、この記事を読んでくださっているあなたも、ご自身の中に「普通じゃない」部分を感じてるんじゃないでしょうか。僕もそうです。“みんな”とは違う何かがある気がする。大衆には馴染みたくないという感覚。流行りものにピンと来ない。感覚は人それぞれですが、きっとあなたの中にも、大多数とは違う視点や感性が息づいているはずです。
ただ、この「普通じゃない」を背負った人にしか分からない葛藤ってありませんか?ビジネスの場面では特に。自分は「普通じゃない人」なのに、世の中の“普通”や“万人受け”を意識してしまう。僕たちのようにひとりでビジネスをしていると、将来への不安と常に隣り合わせです。“こうすればうまくいく”という正解もありません。
だからこそ、売上のために、誰かから受け入れてもらうために、無意識に“普通”になろうとしてしまう。けど、そんなときは大抵うまくいきません。なぜなら、“自分”のいいところが消えてしまうからです。僕は、それを嫌というほど体験してきました。じゃあ「普通じゃない」を背負った僕たちは、どうすればいいのでしょうか?
自分にとっての“普通”に集中する
その答えは意外とシンプルなものでした。それは 「意識の方向を変える」 こと。まずは「何が普通で、何が普通じゃないか?」という考えは一旦置いておきます。そもそも「普通じゃない」という感覚は、世間一般の“普通”側から見た視点で生まれるものです。わざわざその視点に立つ必要はありません。その代わりに、自分にとっての“当たり前”や“心地よさ”に集中する。「自分にとっての普通」が何かをしっかり意識し直して、それを淡々とやっていくだけです。
そうすると、自分の表現したいことが自然と“尖って”きます。先っぽが丸いものは、どこにも刺さらないけど、尖ってるものは、ちゃんと誰かの心に刺さります。売れるかどうか、受け入れられるかどうかを気にしなくても、表現したいと思うことがちゃんと表現できてれば、自然と結果はついてきます。
「普通じゃない」は、弱みではなく武器です。今まで誰にも理解されなかった価値観や、伝わらなかった想い。それをビジネスとして表現していくことで、誰かの力になったり、悩んでる誰かを救うことができるかもしれません。“普通”になんかなる必要はありません。むしろ「普通じゃない」部分を丁寧に磨いていくことが、自分らしいビジネスを育てることにつながっていきます。